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ポータブル SeaMonkey

これは何?

SeaMonkeyブラウザをパピーに組み込むことなく、その設定ファイルとともに1つのフォルダにまとめ、1クリックで使うようにしたものです。 /mnt/home 以下など、 パピースペース(pupsave)の外に置いて使います。置き場所は NTFSやFATなどWindows用ファイルシステム上でも構いません。

SeaMonkey は多くのパピーに組み込まれています。 これを更新するとパピースペース(pupsave)を消費します。 そうでなくとも一般にブラウザはキャッシュを作り、 またデフォルトのダウンロード先が 「/root/ダウンロード」と、これもパピースペースなので、大きなファイルをダウンロードしようとするとハングアップすることがあります。

『ポータブル SeaMonkey』 では、SeaMonkey本体と設定ファイル、ダウンロード・フォルダやキャッシュなどのすべてを1つのフォルダに収めています。 これをパピースペースの外に置けば、パーティションの容量の限りで使えます。

パピー571JP上で動作確認しています。ほとんどの5.x系や431JP2012でも動くはず。 ただし本家(英語)版 Wary, Racy などでは dbus, dbus-glib のインストールが必要です。

自動でダウンロードされるものはSeaMonkeyの最新版です。 古いバージョンが希望なら、そのアーカイブを入手してインストーラに落としてください。

Flashplayerは含まれていません。 Flashplayerが無くても SeaMonkeyは YouTubeを再生しようとしますが、不安定のようです。 別途Flashplayerの最新版か Flashplayer10をインストールしてください。

使い方

I.インストール

  1. ダウンロードした seamonkey-portable-*.tar.gz を /mnt/home以下 や /mnt/sdb1以下 など、HDDやUSBメモリがマウントされたところで展開してください。 パピーの初回起動ではセッションを保存(pupsave)されておらず、/mnt/home はありません。いずれかのパーティションをマウントして使ってください。 NTFSやFATなどWindows用ファイルシステム上でも構いません。

    展開後は元のアーカイブ seamonkey-portable-*.tar.gz は必要ありません。邪魔なら削除してください。 フォルダ seamonkey-portable-* ができます。移動するときはフォルダごと移動してください。

    フォルダ名も変更できますが、名前のうち seamonkey-portable の部分は残してください。 seamonkey-poartbale-new などの名前はOKです。 トップ階層である必要はありません。たとえば /mnt/home/apps/seamonkey-portable。

    この seamonkey-portable-*フォルダはROXアプリとして動きます。 ROXファイラからは app icon のように歯車が表示されます。 残念ながら NTFSファイルシステム上では ROXアプリとしては動きません。 通常のフォルダと同じアイコン folder icon で表示されます。

  2. seamonkey-portable-*フォルダをクリックしてください。 フォルダが app icon のように歯車が見えていると、 クリックでGUI画面が開きます。 そうでないときは普通にフォルダが開くので、その中にある実行ファイル shell script icon seamonkey-portable をクリックしてください。
  3. 出てきたGUI画面でパピーメニューへの登録などを設定し(登録しなくても seamonkey-portable をクリックすれば SeaMonkey が起動します。)、 「OK」をクリックしてください。 自動的にネット上から最新版をダウンロードし、インストールが進みます。
    何かの理由で最新版を使いたくないときは、 別途ダウンロードしてきた seamonkey-*.tar.bz2 をドラッグし、GUI画面の入力欄に落とします。

  4. ブックマークのインポート
    すでにパピー上で SeaMonkey や Firefox を使っていたら、そのブックマークや(SeaMonkeyの)メールボックスをインポートできます。 Windows版 Firefox からもインポートできます。

II.インストール後の SeaMonkey の起動

上記のインストールが済めば、その後 seamonkey-portable はランチャーとして機能します。

パピーメニューに登録すると SeaMonkey をパピーメニューから起動できます。また、通常使うブラウザ(defaulebworser)に登録することもできます。

(pupsaveを作って)/mnt/home以下に seamonkey-portable があるときは、これをデスクトップにドラッグ・アンド・ドロップすればアイコンができ、このアイコンをクリックすれば SeaMonkey が起動します。

登録後パッケージマネージャで seamonkey-portableをアンインストールすると、パピーメニューから SeaMonkey の項目は除かれますが、 seamonkey-portable フォルダにインストールされた SeaMonkeyは、そのままです。

逆に seamonkey-portable をフォルダごと削除すると、そこにインストールされた SeaMonkeyも一緒に削除されますが、 パピーメニューには残っています。メニューから除くにはパッケージマネージャで seamonkey-portableをアンインストールしてください。

III. SeaMonkey の設定ファイル

SeaMonkey の設定ファイルやメールボックスは seamonkey-portableフォルダ内の隠しファイル .mozilla/seamonkey の中にあります。 seamonkey-portableフォルダを移動やコピーするときはフォルダごと行ってください。 ブックマークなどはそのまま引き継がれます。

seamonkey-portableフォルダを削除すると SeaMonkeyの設定、ブックマークやCockieも消えてしまうのでご注意ください。

プラグインは通常 /usr/lib/mozilla/plugins に置きます。 代わりに seamonkey-portableフォルダ内の .mozilla/plugins に置くこともできます。 libflashplyer.so など大きなものを、こちらに移すことで pupsaveの消費を小さくすることができます。 ただしここに置かれたプラグインは、このseamonkeyにだけ有効です。

IV. SeaMonkey の更新

V. 別のパピーで使う

同じパソコンにインストールされた別のパピー上で、あるいはポータブルSeaMonkeyをUSBメモリに入れて別のパソコンで、 同じ設定とブックマークで SeaMonkeyを使うことができます。

別のパピーにも登録したいときは、seamonkey-portableフォルダを右クリックして「パピーメニューに登録」を選ぶか、フォルダ内の実行スクリプト'Register'をクリックしてください。

VI.ダウンロード先について

SeaMonkey でインターネット上のファイルをダウンロードするとき、ダウンロード先がデフォルトでは 「/root/ダウンロード」 となっています。 この場所は限られたパピースペース(pupsaveと思ってよい)の一角なので、大きなファイルをダウンロードするとハングアップすることがあります。

seamonkey-portableでは、ダウンロード先を seamonkey-portableフォルダ内の 「Downloads」フォルダとしています。

VII.キャッシュについて

Seamonkeyはデフォルトで /root/.cache/mozilla/seamonkey 以下に大量のキャッシュを保存します。 seamonkey-portable ではこれを seamonkey-portableファルダ内の Cacheディレクトリに変更しています。 キャッシュの設定は SeaMonkeyのメニューバー > 編集 > 設定 > 詳細 > キャッシュ にあります。 確認し、必要ならば変更してください。

SeaMonkey の設定でダウンロード保存先を変更することもできます。

Tips: キャッシュ・サイズを制限する

SeaMonkey の設定でキャッシュ・サイズを制限することができます。キャッシュ・サイズを 0 に設定するとキャッシュは行われません。 HDDが非常に遅いとき、この設定のほうが速い場合があります。 ポータブル SeaMonkey をUSBメモリに置いて使う場合、この設定がおすすめです。

別の設定方法として、キャッシュ・サイズをたとえば 4MBに制限し、キャッシュの場所を「/tmp/Cache」とすることで高速になります。 RAMが充分にあるなら、この設定が有効でしょう。 この設定では、PCを再起動すればキャッシュは失われます。

フィードバック

パピーリナックス日本語フォーラム

以上。
2014-02-14 seamonkey-portable 0.1 に寄せて Shinobar http://paper.cup.com/